バスが好き

バスに乗るのが楽しい。バスが延々来なかったり、渋滞に巻き込まれて4倍くらいかかったこともあるけれど、面白いからやめられない。

先日もラウンドアバウトの周りにバス停がわんさかあるところで、なんとバスの案内人たるものを見つけ、いつもと違うルートだったので乗り場を尋ねた。ここであっている、といわれたので、座って待っていたら、少し経ってからそのおじさんがメモを持って来てくれた。そのバスは18時までしか運行していないということをわざわざ言いに来てくれたのだった。その時はまだ14時過ぎ。帰りのことを心配してくれたのだろう。その後、20分以上はまったのだけれど、バスが来なくて、私の顔を見つけて「まだこない?」と声をかけてくれたので、うん、まだ、と答えて、そこから電車で行ってもいいんだけれど、いつもと違うルートに乗りたいし、急いでないし、ただ、メモでわからないとこがあったので、「ここのところ、どういう意味ですか?」と聞きにいったりしていた。「あ、朝5時ね、あーはいはい。」ちょっとわかって嬉しい。また座っていたら、おじさんがまた現れて、新たななメモを渡された。これかこれにのって、BIG Cまでいって、これかこれに乗り換えて・・・この方がいい、というところまで聞き取れた!、と思っていたら、今度は隣のおじさんが、「あ、これが行くよ!」と少し先のバスを指差し、案内人のおじさんも「あ、乗りな!乗りな!」と言われ、よくわからんけど、おじさんたちにお礼を言って走って乗った。おじさんたちの優しさと、ちょっと言葉がわかって嬉しい。だから、バスはやめられない。

旧市街は電車がないので、バスかタクシーしかない。というわけで、調べると、いろいろバスがあるもんだ。いろいろ乗ってみると、うわーこんなとこ通るのかー、こんなに乗ってこんなやすいのかーむふふふふ、というわけで、多少渋滞にあっても休みの日ならバスやら船やらにのって、出かけるのがいい。そして、この乾季だからこそ歩けるチャンス!なので、延々と橋を渡ったり、20分以上も観光地ではないところをてくてくてくてく歩く。

きれいなお寺だなーと思って入っていったら、パゴタに登れそうなのでぐんぐん入っていった。作法がわからないので、みんながぐるぐる回っているので、一緒になって回っていたら、マダムが英語で「こうやって手を合わせるのよ。」と教えてくれたり、その息子さんらしき人が「ここをくぐると幸運を呼ぶといわれてるんですよ」と教えてくれたり。そのご家族が普段アメリカに住んでいて、冬の寒さから逃げてきているとか。またどこかで会えるといいですね、なんて会話を交わして別れた。

こういうちいさい出会いが私をぷくぷくと豊かにしてくれるので、てくてくはやめられない。BTSとかMRTとか限られたレール上にあるものとか、タクシーでいくピンポイントのものだけじゃなくて、このてくてくで見つける世界が大事なのだと思う。