出てゆくものと、入ってくるものと

友人に郵便を送った。
作った紙ものとおやつと、全くまとまりのない、幼稚園児とどんぐりの背比べな手紙を入れて。部屋を見渡して、ちょうど作ってあった切り絵を封筒にぺたぺたはって、封を閉めようとしたところに、部屋にいた一匹のヘンテコと目があった。電話で話したときの友人の声を思い出して、ヘンテコに「行く?」と聞いたら、目がキラキラした気がしたので、封筒の隙間に入れた。見た目がおかしいので、イライラしたときや、真面目になりすぎたときに、見ると深刻になれなくて現代社会にはもってこいだ。ちいさいけど、良い働きをするんだ。

終了間際にかけこんだ郵便局でいつものお姉さんが、派手派手な封筒に突っ込んでくれた。「中身なんですか?」と形式上聞かれて、適当に答えた。裏に「LOVE詰め合わせ在中」と怪しいことをかいたけど、それじゃ、だめだよね。

帰ってきてポストを開けたら、ごろんと厚みのある封筒が2つ入っていた。裏に「LOVE在中」とは書いてなかったけど、愛が詰まっていた。そうか、まともな大人は愛をこめても、わざわざ書かないんだな。ふふ。